梅の発祥には様々な説があり、日本だという説もあれば中国だという説もありハッキリしたことは分かっていません。ただ、奈良時代(710年頃)にはすでに食べられていたという記録が残っています。しかし、この頃はまだ、塩で漬けて天日干しをするという方法は取られておらず、果物として生で食べられていたようです。
平安時代になり、ようやく現代の形に近い、塩で漬けた梅が登場します。鎌倉時代になると、それまでは健康食品として認識されていた梅干しがお酒のつまみとして食べられるようになり、室町時代には武士の間だけですが、現代のように食卓におかずとして並ぶようになったと伝えられています。また、戦国時代には野戦糧食として重宝された記録が残っており、武士にとっては必需品だったようです。
そして、一般の人々でも気軽に食卓に並べられるようになったのは江戸時代からだと言われています。物売りが盛んだった江戸時代では梅干し売りも登場しており、一般の方はそこから購入することが多かったようです。
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